2/24(木)消防庁新宿消防署西新宿出張所長の佐伯彰一様を講師に迎え、『震災時における自衛消防活動』をテーマに新宿ファーストウエスト会議室で防災講演会を実施致した。当初は日本に1台しか無いVR車による地震・火事・風水害の模擬訓練を予定していたが、新型コロナ感染症拡大により、まん延防止等重点措置が適用されたため防災講演会に変更した。講演会はコロナ感染症対策を講じ、定員180名の部屋に約60名づつ、2班に分けて、午前中2回の講演を実施した。
始めに青木町会長の挨拶のあと講演会に入った。
佐伯所長は、東日本大震災(2011年)、熊本地震(1991年)の状況を紹介し、熊本地震については写真を交えて説明。家屋やオフィスなどの室内に、物が散乱している状況を示し、物が倒れたりしないように『家具転』(家具類の転倒・落下・移動の防止)対策をお願いします。と呼びかけた。また、想定されている東京湾北部地震(M7.3)震度6強が発生した場合に、新宿区のライフラインの復旧日数は、電気は7日、ガスは1~2か月、水道は1か月以上と想定されているため、備蓄が必要になることを話した。
次に、災害時の自営消防活動について述べた。
自営消防活動は、町会・自治会等の「自主的な取組に対する期待が大きい」活動と、事業所等の防火管理者に「防災訓練を義務付け、防火管理の徹底を図っている」消防計画に基づく訓練の実施などがあることを説明。佐伯所長は「今はコロナ禍であり、在宅勤務などで消防計画の中のスタッフが揃わい場合などもあると思います。ぜひ、防火管理や消防計画を見直して、今の防火管理上の体制にあった計画にすることをお願いします」と話した。
最後に、煙の危険性を解説。煙の移動スピードは、縦方向には1秒間に3~5mの速さで上昇することをあげ、『階段や廊下の避難経路に物を置き、防火扉が閉まらなかった場合の怖さを説明し、注意喚起した。
講演を終えて、青木町会長は『今日は佐伯所長から大変有益なお話を頂戴して、ありがとうございます。今後も西新宿一丁目の防災に少しでも資しするようにできれば幸いです』との謝辞を述べた。